今、俺は髪の毛がもじゃもじゃらした監督の指示で、

隠れています。

皆に転入部員を紹介する時驚かせたいからとか、何とか・・・。

・・って、この野球部こんなに人数いたんだ・・。

ちょっとばかし緊張・・!















***6***
   Friends






















「・・えーっとそれじゃあ、転入部員を紹介するぞ。・・でてこーい!」


監督がなにやら部員に話をした後、叫んだ。

・・・。でてこーいって、俺はペットか何かですか・・?


部室の影からちょこちょこ、いや俺としては堂々と歩いていった。


監督の隣に立って、深呼吸。



 です。野球部に入るために十二支にきました!」



ペコッとお辞儀をしてから顔を上げ、ニカッと笑う。

いつも恒例、第一印象良好技!


とたんにザワザワと部員は騒ぎ出す。

少し顔を赤くしている者や、戸惑っている者など。



「えーと、は2年だからな。1年は先輩として敬うように。3年は可愛がってやれ」

1年生は驚きの声を上げ、・・・俺が先輩だとは思えないってか?

3年はもちろんと意気込んでいた。・・・・・・。


う〜ん・・ここの先生の紹介の仕方は珍しいな・・。

・・それにこの人本当に監督なのか・・?という疑問は口に出さず、ごくんと飲み込む。


「・・それとんな、明日から雄軍は合宿をすることになった。だから今日は部活は休みにする。早く帰って、寝ろ」


転入部員の紹介の後に、さらっと重要事項を言う監督。

それはもう、今日のおかずはハーンバーグよー的な軽さだ。


もちろん、えぇーっと言う声が部員からあがる。

当然俺も吃驚して、監督を見上げた。

それはもう、今日のおかずはふかひれにキャビアを乗っけたフォアグラ丼よー的な驚きだ。


合宿?!って、俺の入部試験は?合宿は雄軍のみって、俺は・・?

それに・・今日部活なし・・・?

あぁ、なんか涙でそう。


「ちなみに合宿には華武、黒撰、七橋も来るからぜってぇ休まねぇよーに。休んだら、レギュラー落ちな」


そして、酷いな。

十二支、本当に厳しい。

なんてがっくりと肩を落としながら思っていると監督はポンッと俺の頭に手を載せた。


の入部試験は合宿の時の成果で決める、だから明日から来い」


たぶんすんごい驚いた顔をしてたと思う。

すんごい可笑しな顔をしてたと思う。

でも凄く嬉しかったから。


「・・・はい!!」


俺は元気よく返事をする。

にやっと監督は笑って、じゃあ解散ーといいながら校舎のほうに戻っていった。







「うん、の奴は可愛いな。凪といい勝負だ。・・・本当に男か・・?」

なんて呟いていたことは誰も知らない。













「・・はぁ〜・・緊張したー」

ぐぁっと脱力しながらため息をつく。

今日は部活なしか・・。

でも合宿に参加できることは嬉すぎて、校庭3週くらい側転でいけそうだ!

ニカニカと意味も無くにやけていると、


先輩ッ!」

と元気のいい声。

振り返ると、そこには俺よりもニカニカと笑った人が居た。


「・・?誰?」

2年じゃないっぽいし、1年かな?


「1年、天才バッター猿野天国っす! 先輩かわいいっすねー!」

ニカニカと笑っている猿野ってやつは見るからに面白そうな奴だった。

しかも最初からそれかよ!


「男なんだから、可愛いなんて言われても嬉しくねぇよ!!」

先輩らしく冷静に否定する。

・・出来てる自信ないけど・・。


「そんなこと言って、顔赤いですよー?」

「な?!」

ギッと睨んでも身長差のせいでそれは上目遣いへと早変わり。

猿野がきゅんっとなったのは言うまでもない。


「先輩ッ!俺の彼女にッ・・へごぉッ!!


突然がばっと抱きついてくる猿野!!・・が顔から地面にダイブしていった。

地面に顔半分くらい埋まった猿野はなんだか少し可哀想な気もしたが、助かった。


「・・・」


先輩、大丈夫ですか? おさるの兄ちゃん変態だから気をつけてくださいね!」


さっきまで猿野がいたところには、また1年生らしき人がいた。

耳付きの帽子を被った、俺とあんまり身長の変わらない可愛い子だ。


「・・・おぅ! ありがとな!・・えっと?」


「僕、兎丸比乃っていいます!よろしくお願いします、先輩!」


兎丸はにっこりと笑った。

右手に猿野を後ろから殴ったバットを持ちながら。


比乃の可愛さに思わず、きゅんっとなってしまったが、それは女としてしょうがないことだ、と自分に言い聞かせる。


「よろしく、比乃! ん〜・・って呼んでほしいな。それに敬語いらない!」


は比乃にニカッと笑って手を差し出した。

一瞬驚いた顔をする比乃。

しかしすぐに元の笑顔に戻す。


「・・うん、!」


の満面な笑顔にドキッとしながら比乃はの手を握り返した。


男にどきどきするなんて僕・・変だ・・。

比乃は笑顔を見つめながら考えていた。







「おーい!ー!」


そう叫びながら走ってきたのは虎鉄だった。

ん?と、比乃の手を握ったまま振り返る


「あ、虎鉄!」

はなじみの顔に少し安心して一段と笑顔になった。

そんなに少しむっとする、兎丸。


「N?何、兎丸と手なんか繋いでんだYo?」

近くまで来た虎鉄は二人の前で足をとめ、少し不満そうな顔で言った。

そんな虎鉄の表情に気づかず、は兎丸と繋いだ手をブンブンと振る。

「今な、比乃と友達になったんだ!いいだろ!」

嬉しそうなに何もいえない虎鉄。

ただ、う、とたじろぐだけだった。


「そうですよ、虎鉄先輩♪僕、ととっても仲良しなんだよ、ねー!」

そう楽しそうに言いながら兎丸はにぎゅうっと抱きついた。

顔はあの黒い微笑みをうかべているが、には見えない。

両手をの背中に回し、さらにぎゅうっと抱きした。


「フギャッ?!比乃?!」


ワタワタと慌てるが、何も出来ない、は混乱しているようだった。

「Na?! 兎丸、おまえ?!」

「ぴぴぴ比乃?!、何してッ?!」

慌てる、虎鉄と

慌てている意味はそれぞれ違うようだが。


虎鉄の中で何かが切れる音がした。プツン、と。

「・・・この〜、1年のくせに俺のに抱きつくなYo!?」

そう言いながら、虎鉄は兎丸と逆側からをぎゅうっと抱きしめた。

「えぇ?!虎鉄?! ちょ、何時から俺はお前のものに?! って二人とも離せ〜!!」

「そーですよ、虎鉄先輩、やがってるじゃないですか!」

「Ha? はお前を嫌がってるんだYo!」

「二人とも、離れろよーッ!!」


前は兎丸、後ろは虎鉄に抱かれながら、ぐったりとする


なんだって俺がこんな目に?!

ってか男だよ〜?俺は?!




「とりあえず、死にそうですけど」

そう声が聞こえたと思うと、俺の体はふわっと浮かんだ。

「ひぎゃッ?!」

「Na?!、おい?!」

「あー、?!」


突然の浮遊感にただ何も出来なかったが、すぐにこの声としゃべり方で分かった。


「冥ッ?!」

俺を両手で持ち上げているのはあの長身色黒イケメン君犬飼冥だった。

「そうだ」

虎鉄と兎丸の挟み撃ちから、救出してくれたその人は無表情のまま言う。


「冥は野球部だったのか!そっかー!」

「とりあえず、ピッチャーをしてる」

なんだか嬉しくて俺は持ち上げられたまま冥の髪の毛をくしゃくしゃと触った。

「アハハー!冥もいるなんてすごいな!今日は友達がたくさんできたぞ!!」

ニカッと笑う。

冥のは驚いた表情をしたがすぐ赤くなった。

あー、恥ずかしがり?


「・・えーと、下ろしてくれるかな? ってこんな会話昼間もしたよな? いっつも冥に抱えられてるって、なんか俺、子ども扱いされてる?」


ぷっと吹き出してから、冥は俺を持ち上げたまま言った。


「だって子供だろ?」

かちん。

「おう?! お、俺は先輩だぞ?!何言うんだ、こんにゃろぉ・・!!」


じたばたとあばれて、犬飼の腕から逃れる。

そしてぽかんとしていた兎丸の元へ駆け寄った。


冥のばーか! 比乃行こうぜッ!」

「え?あ、?」

比乃の腕を掴んで走り出す。

比乃は速かった。


おい、待てYo?!」

!」

虎鉄と犬飼はその場に立ち尽くして、お互い顔を合わせた。


「ほらNa? もうこんなにライバルが増えちまっただRo?」

「・・・」

はぁっとため息をつく二人。

だが、その後に

「「ぜってぇ、負けねぇ」」

と不敵に呟いた。











「うわー比乃、待てよぉ!!」

が行こうっていったんでしょ?! ほら頑張って!!」

「はぁ、・・こ、こんなに比乃が走るの、速いなんてッ知らなかったんだ・・
もぎゃッ!!

「うわぁ?!大丈夫?!」

ずべっと顔からグラウンドにダイブ。

「・・誰かさんと一緒じゃんかぁ・・」



































あぁあぁぁ。
失敗、駄作、乱文、駄文にもほどがあるくらいの糞文。
テンポが悪いうえにグダグダだよ(泣
すいません;;;
次はがんばる!!・・頑張れたらいいな。



  



BGM*【Message】
from Senses Circuit