「うわー・・・」
「ちょっ、芭唐っ!?」
俺の着替えに遭遇したは、慌てて、逃げようとしてすっ転んだ。
そんなの行動はいつも俺のドツボをついて・・・。
俺はぎゅうっとを頭から抱きしめて、にやける顔を隠すように擦り寄せた。
そんな俺にお前はオロオロ。
・・・なんで、そんなに可愛いんだっつの!!
「ね、ちょ、・・・どしたの?苦しいよ?ここ部室だよ?」
「いいんすよ、そんなん気にしなくて」
「よ、よくないでしょ・・・!」
言葉は慌ててるのに、本気で俺を引きはがそうとしない辺り、嫌ではないんだなと確信。
それだけで思わず顔が緩む。
「あぁーもー、何なんすか先輩ってー」
「な!?何だとは何よ!?」
もう一度顔を擦り寄せれば、シャンプーのいい香りのする髪がさらりと揺れた。
なんで、こんなにちっさいんすか?
なんで、ころころ表情変わるんすか?
なんで・・・そんなに可愛いんすか?
浮かんだ疑問は口に出さず、心の中で呟く。
だってそんなこと言ったら顔真っ赤にして、本気で逃げ出す気がするから。
「先輩ー・・・」
「・・・ん?」
「好きすぎて・・・やばいんですけど」
「!?な、は、恥ずかしいこと言わないでよ・・・!!」
「おっ、照れてる照れてる」
ぎゅっと自分から俺の胸に顔を押し付け、照れてない!とモゴモゴ言う。
・・・きゅぅっと心地よい胸の痛みがした。
「・・・っ・・。・・・だーかーら、そーゆうのがやばいんすよ・・・!!」
「へ・・・!?」
しがみついたの顔を少しだけ離し、背中を丸めて頭を下げる。
そして髪の間から覗く赤くなった耳にそっと唇を寄せた。
「ホント、食いたくなっちまいます」
「っ・・・!!」
ピクリと肩を揺らして、
困ったように眉を下げ、
俺を見上げる。
ほら、また
そうやって先輩は俺を刺激するんすよ。
俺 の 弱 点
笑っちゃうくらい、弱い俺。
(なのにそれは心地いい)