突発!〜だったら









【骸が執事だったら】













「うわー・・・」


「なんですか?そのいかにもげんなりした表情は」


「い、いやどこかで見たなこんなのと思って・・・」



クフフと笑みを零しながら、骸は手に持つシルバーのお盆から高級そうなティーセットをテーブルに並べ始める。

黒の燕尾服に、黒の手袋をしている(あれ?普通白でしょうが)骸は、執事がなんとも様になっている。

性格は向いているとはお世辞でも言いがたいが。



「・・・あぁ、そうだ」


「?」



私はポンと手を叩いて、骸を再度上から下にまじまじと眺めた。

うんうん。

そっくり。だから様になっているのか、納得だ。



「黒執事のセバス・・・むごっ」


「クフフ。いけませんよ、そんなのこのお話しが始まった時点で誰もが気づいていますから」


「そうなの!?」


「そんなものですよ」



そのままなんだか手際よく骸が準備した紅茶に手を伸ばし、あたたかい湯気と共に香る上品な香りにほうっと息をついた。

骸・・・以外と執事向いてるんじゃないないのかな?



「・・・お嬢様」


「ぶふぅっ!!」



な、なななっなんですと!?

おおおお嬢様!?


突然隣りから呼ばれたその呼び名に口に入った紅茶を思い切りリバース☆

あぁ!せっかくの高級そうな紅茶が!!



「なっ、ななお嬢様!?私が!?・・かゆい!!なんかすっごいかゆい!!」


「おやおや、照れ屋さんですねぇ・・・・・お嬢様は」


「!!」



わざと耳元に口を寄せ、囁くように私の名を呼ぶ骸。

しかも、あの呼び方。


ゾクゾクと粟立つ背中と、そのこそばゆさに熱くなる頬。



「ちょ、嫌だ!耳元でしゃべんないでよ!ってどこ触って!?」


「クフフ。何って紅茶が零れてしまいましたから、綺麗にしているんですよ」


「あ、ありがとう・・・じゃなくて、スカートは捲らなくて平気でしょ!!」


お嬢様の綺麗な足に火傷でもしていたら大変です」



私の足元に跪き、必死に押さえるスカートをぐいぐいと引っ張る骸。

上目遣いで、しかもそんなもっともらしく恥ずかしいことを言わないでほしい・・!



「し、執事のくせに・・触らないでよ!」


「執事だから、ですよ」



急にぐいと顔を近づけ、手袋をした骸の右手が私の髪を絡めとった。

そして、視線は私から決して逸らさずスッと髪にキスを落とす。



「執事たるもの・・・お嬢様を悦ばすことができなければ」


「なっ・・!」


「僕は一生お嬢様の忠実な執事ですよ」





近かった距離は零へと変わり、


唇には柔らかく貴方が触れる。



あぁ・・・馬鹿。


執事はこんなでしゃばりません。














骸なんて・・・執事失格!
















【骸が執事だったたら】

従順と見せかけてやりたい放題。

故に失格。













「クフフ。あくまで執事です・・・よ」













若干黒執事パロでした。(若干?)
だってセバスチャンが骸さんにしか見えな(黙れ

拍手ありがとうございました!