《殺人鬼》も
《人喰い》も
《死神》も
《戯言遣い》も
君は恐れず近づいて、
そんなに綺麗な笑顔をみせるから
―― 僕らは君に恋をしたんだ。――
**姫**
「萌太・・・どうしたの?」
心配そうに僕を覗き込む。
抜けるように青い空には、雲がふわりと一つ流れていく。
「・・・なんでもないですよ」
「何々?二人でなに話してんだよ?」
ニコッとに微笑めば、に後ろから抱き着いて、現われるは・・・零崎。
そんな零崎に笑いかける。
「人識の悪口!・・・なぁんてね」
「はぁ!?・・・そんな悪い子にはおしおきしちまうぞ!」
「あはは!萌太、助けてー!」
僕の後ろに回りこみ、ケタケタと楽しそうに笑うを撫でる。
・・・僕より年上だなんて、思えませんね。
「あぁああ!!萌太と人識ずるいんだぁああ!!僕ちゃんもと遊ぶぞぉぉおお!!」
出夢はものスゴイ勢いでに飛びつくように抱きつき、芝生の上をゴロゴロと二人で転がっていった。
もちろん出夢はに怪我をさせないように庇っているのだが。
「び・・・びっくりしたなぁ!!」
ムクッと起き上がり、いまだ抱きついたままの出夢に目をやり、クスッと笑う。
「んん?ちゃん何笑ってるのかなぁぁ??」
出夢の長い髪をサッと撫でながらはおかしそうに笑い続ける。
「出夢、葉っぱだらけなんだもん!あはは・・・それに、なんか犬みたいで可愛い!」
今度はから出夢に抱きつき、ゴロゴロと芝生の上を転がる。
時々キャーとかぎゃははッとか笑い声を発しながら。
「・・・ッ!」
ドンっと何かにぶつかって、転がるのを止める二人。
はクルクルと回る視界の中で、ぶつかった相手の逆光で暗くなった顔を見上げた。
「あぁあ、ちゃん・・・葉っぱだらけだよ」
「・・・? あ〜・・・いーくんだ!・・・・目が回る・・・」
ひょいッと出夢の腕からだけを抱き上げ、木陰に連れて行く。
木陰には零崎と萌太が既にいて、を待っていた。
「・・・・・なんで二人ともそろってるんだ・・・」
をそっと降ろし、先客二人に溜息をついた。
「そりゃあ・・・」
「に呼ばれたからですよ」
ニッと笑う人識と、フッと微笑む萌太がなんとも対照的だった。
いーくんは・・・笑わなかった。
「・・・あー、すっごい!・・ちょっと声かけただけなのに皆来てくれたんだ!」
酔いが覚めたのか、は嬉しそうに笑う。
とてもとても可愛らしく、綺麗な笑顔で。
「まぁね。ちゃんの頼みごとを断るなんて・・するわけないよ」
僕は言う。
「のためならどっからだって飛んできてやんよ!かははッ」
人識は言う。
「そうですね。ちゃん・・・いっそ僕と崩子の家に住んでもいいですよ?」
萌太は言う。
「・・・あ〜・・・僕ちゃんを置いていくなんて・・・酷いなぁあ!!・・・僕ちゃんだってのために30kmくらい走ってきたんだからなぁあ!!」
出夢は言う。
「ありがと!」
そして・・・は言う。
この言葉と
この笑顔のためなら
僕たちはいつだって君の元に駆けつけよう
たとえ・・・どんなに遠くでも、ね。
拍手ありがとうございました!
アンケート結果をもとに人気の高かった、戯言&逆ハーです!
・・・いかがだったでしょうか?(笑
以前の拍手お礼夢でした!
やっぱり逆ハーって素敵ですよねv