ヒュン ヒュン
「あ、ティム。どしたの?」
ふわっ
「?」
Tear Song U
「あ・・・なにこれ・・ラビ・・・?」
ティムが持ってきたのはラビの写った写真だった。
ヒュン ヒュン
「ん?・・・あ。ありがとっ!ティムは優しいんだね」
くるくるとの周りを回っていたティムキャンピーが嬉しそうに肩の上に乗った。
「ふふっvティムはかわいいなぁv私がラビに会えないから寂しがってると思ったの?」
ティムを肩に乗せたまま歩き続けると向こうからアレンがやってきた。
「あっ、ティム!!探したんだぞ。何処行ってたんだよ!」
ふわっとの肩からティムが飛び立つ。
くるくるとアレンの周りを回ってからすとんと頭の上におさまった。
その様子を楽しそうに見ていたが言った。
「ティムは優しいのね」
アレンは不思議そうに首をかしげた。
「ふふっ、さっきねティムがとっても素敵なものを私にプレゼントしてくれたの」
「何ですか?」
胸ポケットに入っていたそれを服の上からそっと触れて、少し考える。
「・・・・秘密。・・ねぇティム!」
楽しそうに笑っているのもとにティムがふわっと飛んでいった。
「えー。何なんですかー」
「ひ・み・つー」
くるっとは向きを変えて軽やかに廊下を歩いていった。
廊下の曲がり角を曲がっての姿が見えなくなると
「・・・ラビはいいよな。が恋人で。・・なぁティムそう思わない?」
とポツリと呟いた。
ティムキャンピーはふわふわとがいた場所を飛んでいる。
パタン
部屋のドアを閉めるとそこは自分だけの空間になる。
狭いなぁと思っていた部屋も、なぜか今日は無駄に広い気さえする。
「・・・ひろいなぁ」
愛しい人がいないこの空間は
広くてただ寂しさだけが木霊する色の無い世界。
「・・そだ!」
カサリと胸ポケットからティムの贈り物を取り出す。
そこには楽しそうに無邪気に笑うラビの姿・・・。
「ふへへっ♪」
思わず変な笑い声が口から漏れる。
誰かに聞かれたら大変だ。
どさりとベッドに転がりラビの写真を高々と上げる。
窓からの日差しで写真がきらりと光を放った。
写真のなかのラビにニコリと微笑み、軽くキスをする。
写真の中のラビは表情一つ変えないで、同じ無邪気な笑顔を浮かべ続けていた。
なんだか虚しくて
悲しくて・・・
「・・・ラビ。早く帰ってきて・・」
きゅっと優しく
紙に映し出されたラビを抱きしめた。
ラビ短編2です。
シリアス〜〜。なんだか雰囲気重いですね。
でも書いてて楽しい?です。
ラビ大好きなんでvvむふふっ