「いらっしゃい!総悟さん、土方さん」
は嬉しそうに玄関に走っていった。
「あー、新聞と宗教と真選組は間に合ってますので帰ってください、このヤロー」
その後を追うように現われる銀さん。
塩まいとけ、塩
「はい、お茶です」
はコトッと二人の前にお茶を置いた。
銀時はというと、に『そんな優しくない銀ちゃん嫌いだよ!』と言われ、大人しく落ち込んでいた。
「さんは本当に気が効きやすね!」
沖田はお茶を置いたの手をわざと握りながら爽やかな笑顔を見せた。
「そんなことないですよ!それに、さっきは本当にありがとうございました」
はニコリとしてそれに答える。
「はーい!お触り禁止アルよー、お客さんうちのに何しとんねん!!!」
バッと二人の間に立ちふさがり、叫ぶのは神楽。
沖田と神楽の間に、バチバチと見えない火花が散った。
「なんでィ。どこぞのチャイナ娘もいたんか。さんと比べると色気のなさが丸分かりですねィ」
「あぁん? 何言ってるアルか?は私のものアルよ?そんな汚い手で触らないで欲しいネ」
睨みあう二人からはどす黒いオーラが漂っていることは言うまでもない。
そんなことに気づいていないのか、は土方の隣で楽しそうにしゃべっていた。
「え!土方さんって副長さんだったんですか!すごいですねー」
「まぁな。この辺りじゃ有名なんだが」
「そうなんですか・・・。私まだこの辺のこと全然わからないんです、すいません」
「き、気にするな! なら・・・今度は屯所にきてみねぇか?」
シュンとしたに土方は少し慌てながら言った。
が驚いたようにパッと顔をあげる。
「屯所・・? いいんですか?」
「あぁ。男ばかりでムサイとこだがな」
「ありがとうございます!」
パッと笑顔になるに土方は自分の顔が熱くなるのを感じた。
「なんだかなー・・・。なぁ新八」
「・・なんですか?」
ソファに膝を抱えて座っている銀時は近くにいた新八に話しかける。
新八は何時になく大人しい銀時に少し驚きながら銀時に振り返る。
「って可愛いよなー」
「・・・何ですか?今更」
「それに、それだけじゃないんだよなー・・」
「・・・、そうですね」
「なんて言うか・・惹かれるんだよな。・・・存在全てに」
を見つめる銀さんの瞳は、真っ直ぐだった。
こんな瞳をした銀さんを見たのは久しぶりだった。
少し緊張した。
「お邪魔しましたー! さんまたお会いしましょうぜ!」
「今度は屯所を案内してやるからな」
「ありがとう!楽しみにしてますね!」
玄関を後にする二人を見送りながら、は手を振る。
「、こっち来て」
「ん?」
部屋の中から聞こえる声。
そういえばすごく大人しかった、銀ちゃん。
「何?銀ちゃん?」
は部屋のソファに座っている銀時に声をかける。
銀ちゃんはじっと私を見ていた。
「・・・銀ちゃん?」
『惹かれる何か』
それは何なのだろう?
短い間でもこんなにも大切に思える存在。
こんなにも愛しい・・・・存在。
「・・・・・俺は・・・」
「・・・?」
「さ、夕飯にするアルよーー!!!」
「あ、神楽ちゃんまだ食べちゃ・・駄目つってんだろぉぉお!!!」
ガタガタと騒がしい台所に目をやる。
「夕飯のお手伝いしてくるね」
はパタパタと台所に向かっていった。
神楽と新八をなだめる声が聞こえる。
「・・・・・・・まだ早ぇ、か」
銀時はごろんとソファに寝転がった。
今は夕暮れ時、紅い空がやたら眩しかった。
うぉ?!銀魂のくせになんだかしんみりしててすいません!!
真選組も出番少ないし・・・。
次・・がんば