朝、目が覚めたら8時半、


やばい!遅刻だよ!って家を飛び出すの。



教室に行けば皆が挨拶してくれて、


先生の目を盗んでおしゃべりしたり。



放課後は、夕焼け空の下を、友達とのんびり歩いて帰り道、


たまに寄り道なんかしちゃったりして!






・・・・ねぇ、それってすごく素敵な毎日だよね。



































そして、もう一度、君と! P4



































「・・・、ちゃん?」



ツナの目が困惑をひしひしと伝えてくる。


あぁ、そんな目で見ないでよ。

なんだか寂しくなっちゃうじゃん。


私は一度口を閉じ、すぅっと鼻で息を吐いてから、皆を笑顔で見渡した。




「・・今までありがとう」




「・・!?」


「・・は!?何言ってんだよ、お前!?」


、おいどういうことだ!?」




リボーン以外はその言葉に目を見開いて動揺を隠せず獄寺にいたってはガタンと音を立てて立ち上がっていた。




「い、嫌だな!皆落ち着いて!それで、・・・聞いて、ね?」


「・・・・・・」




獄寺はまた座り、辺りはの言葉によって少しだけ落ち着いたが、しんと静かなことに変わりはなかった。




「私が転校して来てから二週間、皆と過ごせたのすごく楽しかった。

 普通の中学生みたいで、すごくすごく!」



「・・・普通の?」



ツナの言葉には眉を下げて、こくんと頷いた。



「友達になってくれてありがとね。

 私に普通のスクールライフを送らせてくれてありがとう」



「っ・・・普通のって何?ねぇ・・・ねぇ、じゃあちゃんは・・ちゃんは何だっていうの!?」



ツナの荒げた言葉に獄寺と山本が息を呑むのがわかった。


私は滑るような動作で、片膝をつきしゃがみこむ。




そして、真っ直ぐに綱吉を見上げた。


揺るぎのない、忠誠を含めた眼差しで。












「私は、。・・・ボンゴレファミリーに所属するマフィアです。


 ・・・ボンゴレ十代目、沢田綱吉」


















「・・え・・?」




「な!?」



「・・・マフィア?」




しばしの沈黙の後、ツナの間の抜けた声によって、時間が動き出したようにそれぞれが声を洩らした。

全ての視線を一身に受けながらも、はツナを真っ直ぐに見つめ続ける。



「・・・ちゃんが・・マフィア・・?・・・ねぇ、リ、リボ・・」


「本当だぞ。の言っていることは全部」


「・・・・・・」


「・・・・・・」




「・・ということで、」



あまりに静かになってしまった室内に、いつものの明るい声が響いた。

先ほどの凛と澄んだ、冷たさを帯びたものではなく、いつもの・・・明るく柔らかい声。



「お友達は終わりなの。ありがとう、ツナ、隼人、武。

 ・・・リボーンにね、お願いしたの。少しの間だけでいいから学校生活っていうものを送らせてって。

 私、今まで学校っていうもの行ったことがなかったから」


「俺はどのくらいだっていいって言ったんだぞ」


「えへへ、そうなの。ありがとね、リボーン。・・・だけどあんまり長くいると名残惜しくなっちゃうからっ」



は一度、息を吐き、続けた。



「これから私は任務を遂行いたします。

 部下として、恥じぬよういたしますので、なんなりとお申し付けください。・・以上です!それでは!」



はそのまま立ち上がると、スッと部屋の出口に足を進めた。



「・・・ぁ、ま、待って!!」


「・・・・え?」



ツナに腕を掴まれ、反射的に後ろを振り返る。

泣きそうなツナの顔に、思わず目を見開いた。



「マフィアとか・・部下とか・・、そんなの関係ないからっ、だから!!

 ・・・今日が最後みたいなこと・・言わないでよ」


「・・・十代目・・?」


「ツナって呼んでよ、いつもみたいに!ちゃんは・・ちゃんだろ?」


「そうだぜ、!んな泣きそうな顔で言われたらこっちまで悲しくなっちまうっての」



ツナの隣りから顔を出した武は私の頭をいつもみたいにがしがしと撫でた。

私は泣きそうだったの・・・?



「ちっ。テメーまで“十代目”なんて呼ばせてやんねーよ。はいつもみたいにアホ面で笑ってりゃいいんだよ!」



その場に座ったまま、隼人は自分の前髪をかき上げた。

いつもみたいに・・・?



「もうちゃんは、友達なんだよ。・・友達は、なっちゃったらさ、終わりにはできないんだよ」



ニコッとツナが優しく微笑んだ瞬間、視界がじわっと歪んだ。

ぐっと唇に力を入れても耐えられない、・・・耐えられないよぉ。



「・・ぅ・・っひ、・・だっ、だって・・ツナはっツナはボスで、友っともだ・・」


「何言ってんだかわかんねぇっつの!」


「う、うるひゃっ、隼人の・・馬鹿ぁー!」


「な!?」


「あはは!の反撃なのな!」



さっきの凛とした表情は何処へやらボロボロと泣くに、三人は笑った。

をもっと知れた気がして、なんだか嬉しかったのだ。




「・・・フッ」



少し離れたところでその様子を眺めていたリボーンは口元だけで笑った。



もやっぱり年相応の女の子ってことだな」












































「それじゃ、お邪魔しましたー!」


「また遊びに来てね!」



ツナの家を出れば、外はもう真っ暗で、隼人と武がマンションの前まで送ってくれた。

空気が澄んでいて、星の綺麗な夜だった。

きっと、ずっと、私は今日を忘れないんだろうな・・・。



「ありがとう。また明日・・・って言っても明日は休みなんだけどね」


「そんじゃ、が暇なら皆でどっかいこうぜ!」


「おっ野球馬鹿もたまにはいいこと言うじゃねぇか」


「うん!じゃあ楽しみしてる!・・・また明日!」


「じゃあな!」


「明日なー」






















「なぁ、獄寺ってのことどう思ってんだ?」


「はぁ!?どうって・・・」


「俺は好きだぜ」


「!!」



獄寺に向きニッと笑う山本。



「先手必勝ってな!」


「なっ・・!ま、待て・・俺だってな・・す・・・す・・・・・って何言わせてだぁあ!!」


「ハハ!獄寺って照れ屋なのな!」


「ば、テメ、いい加減にしろってんだ!!」












































私、友達が出来ました。


友達は終わらない、って教えてくれました。





それ、実は私のボスなんです!


私って幸せ者でしょう!

































友達と、永遠と、それから君と!













































ダラダラすみませんでした。
これで並盛のボンゴレ達と本当の絆で結ばれました(笑)

そして自分の気持ちに気づき始める面々・・・!
逆ハーの始まりですねv

次回、やつらの登場です!・・・クフフ。



2007,03,22


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