【羽翼 片翼様より】
「あ。」
銀行。
一人の女性が、通帳を持って固まっていた。
お団子屋の看板娘 ― またはトラブルメーカー ―
「すんませーんお団子2皿ー」
「銀さん、さっきパフェ食べたばっかじゃないですか!?」
「パフェと団子は別物だよ〜」
新八が制止しようとしたが、銀時は言う事を聞かずに団子を注文した。
数分後、奥から一人の女性が出てきた。
「は〜い、お団子お待ち〜」
「………アレ?」
お皿を差し出している手が、いつもの御婆さんの手ではなく、若い女性の手だと言う事に気がつく銀時。
新八も首を捻って、運んできた女性の顔を見た。
「「あ!ちゃん(さん)!?」」
「あれ。銀時に新八君。何してんの?」
、だった。
「いやー偶然ってあるもんだねーちゃん。元気?いじめられてない?」
「うん、全然元気!つーか寧ろいじめてるんで大丈夫vvv」
「そうかなら良かった」
も会話に加わった。
「あれ。今日は神楽ちゃん、居ないの?」
「あ?アイツは酢昆布の特売だとかなんとかで戦場に行ったよ…」
「あらそうなんだ。つまんないの」
「っていうかさん、何してるんです?真選組のお仕事やめたんですか?」
新八が訪ねた。
「あ。良く聞いてくれたねノビタ君。
えーっとね……お金…足らないんだよね、借金の返済で」
「(ノビタ君って絶対言ったよ)……そうなんですか。悪い事聞いちゃいましたね」
「ううん全然大丈夫。まぁ困ったのは家の方なんだよねー。」
「何で?」
「私は真選組に居るから心配ないんだけど、親はご飯食べられてるのかすら分からない状況なんだ」
「………そーか」
「うん。だから私が頑張って――」
とが言いかけた瞬間、ムサい男達が前に立ちはだかった。
中でも飛びっきりウザそうなバーコード頭が前に進み出た。
「お前が…だな?」
と、ソイツがに尋ねた。すると笑顔でが答えた。
「確かにそうですけど、気安く名前呼んでんじゃねーよクソブタが。
っていうか…オジサン誰ですか?私援交募集した覚えは無いんだけど。
っていうか、仮に募集したとしても誰がテメェと援交するかってんだハゲが。
…ま、早い話が…何の用事ですか?」
一瞬借金取りの頭からブチブチッとスゴい音がしたが、彼は深呼吸して台詞を続けた。
「今日こそ借金を全て返して貰うぞ、良いな?」
「……あの。だから、今丁度全財産使い果たしたところなんですけど?」
の眉間に皺が寄った。
途端に彼等がの胸倉に掴みかかる。
「ざけてんじゃねーぞこのクソアマぁ!!何年待ち続けたと思ってんだよバカヤロー!!!」
「…煩いわねぇだから今お金無いって言ってるじゃない」
「そうかそんなに白を切るならウチに着て稼いでもらおうじゃねーか!!!」
銀時と新八は黙って成り行きを見守っていたが、やがて銀時が口を開いた。
「天下の御回り真選組さーん。さんの貞操が危ないですよーーーー。
っていうか、不良たちが可憐な美少女に不純異性交遊迫ってますよーーー」
そして小さく付け加えた。
「ま…来ないなら来ないで、俺が姫様助けだしてお持ち帰りしちゃうけどね?」
次の瞬間、ジャキッと音がして男のバーコードが切られた。
「あああ!?誰だ!誰だ!俺の最後の望みを断ち切ったのは誰だぁぁぁ!!!」
「…誰かだって?随分な愚問を聞くんだねぇ。
教えてあげるよハゲ〜〜俺達天下の真選組だよ〜〜〜」
ギッ、と男性が借金取りに刀を突き立てていた。
「トシちゃん!?何で此処に…」
「……丁度通りかかっただけだ」
次の瞬間、チュドーーーンとスゴい音がして砲弾が落ちてきた。
土方が間一髪で砲弾を交わす。
「あらら外しちゃいましたねィ」
「お前明らかにコイツ等じゃなくて俺狙ってただろォォォ!!」
「総悟まで!?何で…!?」
「おう。大丈夫かィ?…っていうか土方さん。
アンタ嘘はいけませんぜィ?『』ってフレーズが彼方から聞こえた瞬間に屯所飛び出してたじゃないですかィ?」
「…ちげーよマヨネーズって聞こえただけだよ」
「………ハイハイ」
銀時も小声で2人に尋ねる。
「ねぇ大串君。ちゃんの貞操が危ないってのと、
可憐な美少女ってのとどっちに反応して飛んできたんだか教えてくれてもいーんじゃない?」
「……知るか」
「俺はの貞操が危ないって方に反応しやした」
「おお素直な青少年だ。見習ったらどうだ大串君」
「誰が大串だボケェ!」
一通り会話が終わると、総悟はバズーカを置くとの前に立った。
「さーて。オッサン達もいい加減にしたらどーですかィ?お金無いって言ってるんだし。」
「じょ…冗談じゃねぇ!!」
「あ、じゃあ俺が追い払うまででさァ。旦那方、しっかりコイツ等抑えといてくだせェ」
「え?俺?俺?」
「僕もなんですか?」
「当たり前ですぜェ。土方さんもちゃんと抑えといてくださいねィ」
総悟に言われるがままに土方・銀時・新八は男達を捕まえた。
「行きやすぜィ?」
総悟は再びバズーカを構えると、彼等に向けた。
「え?何?何しようとしてんの総悟君?」
「え?!何してんですか!!ねぇちょっと!僕等殺されますよこれ!!」
「総悟テメェェエ!!叩っ斬る!!」
「まぁのためでさァ、我慢してくだせぇ」
そして数秒後、チュドーーーーーンという音と共に、特大花火が打ちあがった。
どっかに吹っ飛んでった土方を放って置いて、と沖田は帰路についていた。
「えーっと…色々迷惑掛けたみたいでゴメンね?」
「いやいや。全然大丈夫でさァ」
「……うーん。良く考えたら私今日はいろんな人に助けられたなぁ」
「万事屋のお方らはナンもしてないじゃないですかィ?」
「…え?でも銀時は『真選組が来なかったら俺が』とか何とか…」
総悟はチッと舌打ちをした。
ライバルが多すぎるなァ、全くよ。
「…ま、今度からバイトするときは俺に言いなせェ。身辺警護してあげまさァ」
「ありがと、総悟」
ニッコリが笑うと、総悟もニカッと笑った。
瞬間後ろからガサッと土方が飛び出してきた。
「テメェ総悟ォォォ!!!」
「うお、トシちゃんお帰り。っていうか汚いからその格好で中に入らないでね。
私の仕事増えるし。」
「ちょっと待てェ!お前の所為でもあるんだろうが………
…お前よ、今度金足りないときは一度局長に相談しろよ?そしたら少しは給料上がるかもしんねーぞ」
「え?マジ?」
「…たぶんな」
「わ、嬉しい。…今日はありがとうね、総悟もトシちゃんも」
「お…おう………」
「、土方さんはなんもしてませんぜ。感謝すんのは俺だけで充分でさァ」
「総悟テメェ何言ってやがるっ」
「うん有難う総悟vv」
「お前もかっっ」
「ねぇ新八君…」
「なんですか銀さん?」
「俺一番報われてない気がするんだけど」
「仕方ないですよ今回も僕等全然見せ場なかったですもん」
「…そういうことさらりと言うなよおめー」
「安心してください僕なんか冒頭の数行しか登場してませんから」
「いやお前はノビタだから」
「ノビタ言うなァァ!!!」
アトガキ
えーっと…真選組逆ハーで総悟中心、と言う事でした…
が!!
なんだこれ!既に逆ハーなのかなんなのかわかんねぇよオイ!
っていうか短編で逆ハーって難しいorz
伶様、こんなものでよければもらってやって下さい。
リクエスト有難う御座いました…;
<伶>
すっごく素敵で面白い夢をありがとうございましたvv
銀さんに総悟に土方さんに・・・///
あわばばば・・・盛りだくさんで最高でっすvv
羽翼 片翼様本当にありがとうございました!
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