あぁ・・・私のお兄ちゃん。
昨日も任務があったから疲れてるんだね。
でも、もうすぐ目的の駅だから
起こさなくっちゃ・・・・・ね?
任務日和・・?
「・・・3・・・2・・・1・・・・」
「?! おぃ?!?!てめ、何やって?!」
「・・・ちっ。お兄ちゃんがおかっぱになるまであと0.3秒だったのに」
は手に構えたハサミをシャキシャキといわせながら不満げな声をあげた。
「なに?! お前いい加減にしねぇと切るぞ?!」
自分の髪を掴み長さを確認しながら、ユウはニヤニヤとしているを睨みつけた。
「嘘つきー。毎回そんなこと言うけど、可愛い妹のこと絶対きらないもんねー」
六幻に手をかけたユウに、はベーッと舌を出し列車の出口に向かっていった。
今日は兄妹での任務。
そう、神田ユウと神田は珍しい兄妹のエクソシストなのだ。
はユウに似た黒髪をミディアムロングにしていて、クールビューティーといった顔立ちをしている。
ただ、性格はクールビューティーとは言いがたいが・・・。
「お兄ちゃん、こーんな長い髪して暑くないの?暑いよね?うん、見てるほうがあっちーよ」
「・・・黙れ、ガキが」
列車を降りた二人は目的の場所を目指し歩いていた。
そこは一見なんのへんてつもない普通の町並みだった。
お店と民家が立ち並び、時々パンの焼けるいい香りや、はしゃぐ子供の声も聞こえてくる。
「本当にこんな所で奇怪がおきてるの・・・?」
は街をキョロキョロと見回しながらユウに聞いた。
はぐれないようにユウの服の裾を掴みながら。
「・・・あぁ。コムイの言うことだ、たぶん間違ってはいないだろう」
「ふぅん・・・。そうだよね、お兄ちゃんは馬鹿だけど、コムイさんは天才だもんね」
「・・・(ブチッ)」
「アハハハ、ごめんごめんお兄様ー! ほんとのこと言っちゃって」
「それにしても、ここまで来ると静かだな・・・」
「・・・はい、そうですね」
はユウに叩かれたところをさすりながら嫌そうに答えた。
ユウはの数歩前を同じペースで歩き続けている。
「たしかこの辺りのはずなんだが・・・」
「はい、そうですね」
「・・・。 は馬鹿だ」
「はい、そうで・・・」
「・・・ぷっ」
はユウの背中をドガッと一度蹴り飛ばして、ふんっと鼻をならした。
「んぁ?!おまっ、なにす」
のいきなりの攻撃に驚きユウは背中を押さえてギッとを睨んだ。
実の妹をそろそろ切ってしまおうか、と恐ろしいことを考えながら。
「お兄ちゃんのばーか、あーほ、 シスコーン!!」
「・・シス?!」
そんなことを露知らずはまたしてもユウに暴言を吐きながら駆け出す。
静かな町外れの穏やかな午後の空の下、
賑やかな声が響いていた。
ズゴォォオォオオオン!!!
「おぉ、お兄ちゃんお見事!」
はタタッとAKUMAを倒したユウの元に駆け寄った。
イノセンスはがしっかりと握り締めている。
イノセンスはがAKUMAはユウが、と担当することにしたのだ。
「あ!怪我してるじゃん!!」
ユウの右腕を見ては顔をしかめた。
きっとAKUMAと戦っているときにできた傷だろう・・・。
「こんな傷すぐ治る。・・イノセンスは見つかったか?」
は「ほら」と言ってキラキラと輝くイノセンスをユウに見せた。
「お兄ちゃん・・あんまり無理しないでね・・・お兄ちゃんの息の根は私が止めるんだから」
「・・・・・・・」
「なーんてね♪嘘だよん♪」
教団でも珍しい兄妹のエクソシスト。
その二人は今日も仲良く任務をこなしていることでしょう♪
以前の管理していたサイト(ry
兄妹ものって初めてだったのでドキドキでした。
+++++++++
350番のキリリクで珠憐様に捧げます。
『神田夢・ギャグ・ヒロインは神田の妹・任務中』
とリクを頂きました!妹さんやけに腹黒くなってしまいました;
それになんだかもうよく分からなくなってしまいすいませんでし><
神田が偽者チックですいません;;
もしよろしければ貰ってやってください^^
下に短い続き?任務帰りの二人の会話?みたいのをつくってみました^^
よろしければ、読んでみてください!
それでわ、キリリクありがとうございました!
↓ おまけ
「あぁーあ。 どーせお兄ちゃんがいるならラビとかアレンがよかったよ」
「はぁ?あんなたれ目兎と腹黒モヤシがいい?」
「うん、ロン毛のつり長目の兄ちゃんより」
「・・はっ! こっちだってこんな凶悪な妹より、リナリーが妹の方がよかったな」
「・・・ふぅん。お兄ちゃんリナリーが好きなんだ」
「はぁっ?!」
「コームイさーー」
「?!・・・そ、そういや金平糖持ってんだった」
「金平糖?!」
「ほら、やる」
「やった!お兄ちゃん大好きッ!」
はぁとため息を一つ。
こんな凶悪な妹なのに、
可愛いと思ってしまう自分は兄馬鹿なのか?
なぁ・・・?
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