「・・・あ、あの銀さん・・・神楽ちゃん・・・?」

「眼鏡・・・覚悟はいいアルな? よし、お前は眼鏡星になるヨロシ」

「いやいやいや!!何の覚悟ですか!?って、め・・・眼鏡星って何だそれ!!」

「そーだ、おめぇ・・・何春子に最初に顔見せてんだよぉぉお!!銀さんの計画丸つぶれだよぉぉ死にたい」

「え?!ちょ、まっ、僕のせい!?何、その半端ない嘆き!!」



憎しみの篭った目とはこれだ。

これ以外ない。


・・・というか、なぜここにいただけの僕が?




「「くたばれぇええ!!」」

「え、嫌、ま、ぎゃぁぁぁああ!!」






とんだ、とばっちりだYO☆









第二訓
『迷子の迷子の子猫ちゃん〜♪』…ってそれ口説いてんのか?












「あ、あの・・・、すみません」



ゲシゲシと白目をむいている新八を足蹴にしていると、後ろから控えめのやわらかい声が聞こえて心臓が跳ねた。

この万屋に似合わない、可愛らしい女の子の声。・・・神楽?何それおいしいの?

それと同時にちょいちょいと着流しの裾が、申し訳なさそうに引っ張られる。

振り向けば視界には桃色が。



「あの・・・お忙しいそうなところすみません。・・・ここはどこですか?」



上目遣いの潤目ってそれは反則ですよ、春子さん。

何と言うか全てにキュンとした。

え?気持ち悪い?

仕方ぬぇぇだろうが、この可愛さ反則犯罪!

即効逮捕で、銀さんと二人きりの事情聴取といきませんかぁぁ!!



「えぇと、ここはですね、万屋という名の愛の流刑場であって・・・



ずごんっ!

キリッといつになく真面目な顔をした銀時の脳天がめこりと凹んだ・・・ように見えるほどのチョップで、銀時KO。

今まで天パの彼が立っていた場所には、ちゃっかりと神楽が立っていてにこにこと笑んでいる。



「何アルか、鯛の流渓場って、豪華な釣り堀アルか。・・・ここは私の家アルよ、春子!」



銀時をKOさせた神楽は春子の肩に手を置きながら、ちゃっかり自宅発言。



「え、あの・・・?春子・・・?」



あまりの展開についていけないのか(当たり前だけど)、きょとんとしながら、春子はクエスチョンマークを浮かべる。

ちらちらと半死状態の銀時と屍と化した新八を交互に、を心配そうに横目で見ながら。



「おぃいい・・・!神楽おめぇ嘘言うんじゃねえよ、ここは銀さん宅だろぉがよ」

「銀さん・・・宅?」



銀時復活。



「・・・仕事のほとんど無い万屋ですよ」

「よろず・・・や」



新八復活。

よろよろと立ち上がった新八の言葉に、春子はきょときょとと家内を見回す。

それから、三人の顔をじっと見つめた。



「「?」」

「・・・ここが万屋・・・銀ちゃん・・・?」

「そ、そうそう!それでその銀ちゃんです。んでこっちが神楽で、それが・・・腐れ眼鏡」

「おぃぃいい!!何腐れ眼鏡って?!眼鏡は腐りませんよ!全国の眼鏡かけてる人に謝れこのやろぉ!!」

「腐敗眼鏡がうるせぇよ」

「神楽ちゃんまで!?」

「あ、あの・・・」

三人の言い争いを横できょとんと見ていた春子がおずおずとしゃべりだした。

途端に三人は静かになる。



「あの・・・・私をここで働かせてください!!」



「「(千と●尋の神隠し?!)」」




「え・・・?春子さんなんでまた?」

「あ・・・あと、すみません・・・私、春子じゃないんです。といいます」

「新八君・・・人にはいろいろ事情ってもんがあんだよ」

「そうアル。私が許すネ!一緒に働くヨロシ!!」

「あ、ありがとうございます・・・!!えっと・・・?」



困ったような暗い顔をしていたの表情がぱっと明るくなった。

やっぱり女の子は笑った顔が一番だな。・・・神楽?何それどこの中華料理?



「山本神楽アル。山さんって呼んでくれ、もしくは工場長」

「ありがとうございます!山さん!!」



は満面の笑みを浮かべてぴょんっと神楽に抱きついた。

本当に嬉しそうに笑うに、思わず釣られて嬉しくなる。



「フフン」

「「・・・・・・」」



神楽の勝ち誇った笑顔(何でコイツの笑顔はこんなにも癪に障るんだぁぁあ!!)に二人、思わずしょうゆ顔。



「はい、はっぁああい!!銀ちゃんもいいと思いまぁす!!それとここは銀ちゃん家」

「銀ちゃんさん・・・」

「ぼ、僕もいいと思いますよ!ちなみに名前は新八なんで」

「新八さん・・・」



うるると目を潤ませたの表情は、漫画でしか見たことないような、これなんて二次元?的な可愛さ。

嬉しさを噛み締めるように一度俯いてから、ぱっと顔を上げたは、飛び跳ねるように二人に駆けていき



「ありがとうございます!!」



思い切り抱きついた。

意外と活発的なんだなぁ、とかそんなところもいいなぁ、とか親父くさく考えている二人の顔はデレデレ。

少しは自重を覚えるべきだ。



「あ!!ずるいネ!春子は私のものアル!!」

「「だから、だよ」」

















200505??

修正@20090103



昔の文章の恥ずかしさに土に埋まりたい気持ちでいっぱいです。
原型をとどめての修正にしているのは気力の問d(ry