あぁあ。

最初に話すのがこんな雑魚キャラなんて・・・。

でも



















03 Kiss×Kiss





















「オレはトンパ。10歳から(以下例の自己紹介が続く)よろしくな」


ニコニコと愛想良く笑っている姿がさらに嫌だなと思いながらももニコニコとしていた。


「私は・・・えとです。よろしくお願いします、トンパさん」


礼儀正しく挨拶を返しながらも気になるのは、自分にも下剤入りジュースを渡してくるのかということ。

渡してきた時は・・・フフフ。


「そうだ、お近づきのしるしに・・・ほらよ」


渡してきた!!


「・・・・ありがとうございます」

エヘヘっととても嬉しそうに笑ってみせる。

まずは貴方の良心を傷つけてやる。


表情を変えないトンパ。


「私、一人だったんでトンパさんが話しかけてくれてとっても嬉しかったです!それにトンパさんとても優しいし・・」


続けて言う私に、焦りを隠せないようで少し汗をかきだすトンパ。

・・これからみんなの足を引っ張ったり、嫌なことばっかりするんだから・・・このくらい仕返しだよ!


そして私はジュースを口に含む。

・・・もちろん飲んだりはしない。

あとはトンパが動きを見せたら・・顔に吹きかけてやるだけ!


「!!・・ま、まてッ」


トンパが止めに来ようとした瞬間、私は目の前が真っ暗になった。


「んぅ・・?!」


何?!

唇に感じる柔らかい感触。

そして抉じ開けられる私の口。

頭が抑えられていて動けない・・・!

とっさに目を瞑り、息苦しさに耐えた。



「・・ん・・はぁッ・・!・・・な、何?!」


目を開ければ





至近距離に、









キルアの顔。










「・・・え・・?」




口の中にあるはずのジュースはなくなっていた。



「おっさん。早くどっか行きなよ・・・痛いめみたくないならね」


殺気が満ち満ちたその声に私まで背筋が凍るようだ。

グッと後退した後走り去っていくトンパの足音が聞こえた。

殺気が・・・消える。



「・・知らない人から物貰っちゃいけないってお母さんに習わなかった?」


ペロッと自分の口を舐めながらキルアが言った。

すごく・・・かっこいい。


「し、知ってたよ・・あのジュース下剤が入ってたんでしょ!」


キルアの目が大きく開く。


「知ってて飲もうとしたのかよ」


私はコクッと頷く。


「うん。・・その、トンパの顔に吹きかけてやろうかと思ったの」


え、と驚いた顔をした後キルアは笑い出した。

それにつられて、私も笑う。


「アハハッハハ・・オ、オレ、キルア。キルアって呼んでよ」


知ってたよ、でもそんなこと口に出さず


「私はって呼んで!・・よろしくね、キルア」


今度は偽りじゃない本当の笑顔で自己紹介をした。




――ドキッ

なんだよ、コイツ。

めちゃくちゃ可愛いんだけど。


キルアは自分の感情に少し驚いた。










「あ、その・・助けてくれてありがとね」


少し俯きながらはお礼を言う。


「ん?あぁ、気にすんなよ」


キルアは首をかしげて私の顔を覗き込んだ。

また、顔が熱くなる。


「でッでも・・キ、キスするなんて・・」


ニヤッとするキルア。


「あれ?もしかしてキス初めてだった?」


からかうようなキルアの声にはキッと顔を上げる。


「な!?何言っ・・んぅ?!」


再び重なる唇。

触れるだけのキス。


「ファースト&セカンドキスいただき♪」


嬉しそうなキルアの可愛い笑顔に何も言えなくなる。


「・・・・キ、キルアの馬鹿ーー!!」


嬉しいような、恥ずかしいような、これでいいの?!という気分が混ぜ合わさって変なことになっている。






そんな時、ゴンたちがここに着いた。





























な、ながいよ・・まだ試験始まってないのかよ!?
基本的に原作沿いですがオリジナルの場面メインでいきますんで、
面倒なところはすっ飛ばします!




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