「ステーキ定食ください」


「あいよ。・・・焼き方は?」



「・・・弱火でじっくり♪」















01 リアル




















一度言いたかったんだよねこの台詞!


奥の部屋に通されるとそこでは美味しそうな肉が焼かれていた。

台詞も言えて美味しそうなお肉まで食べられるということでご満悦と言った表情の


「う〜ん・・・思ったんだけど、これ無料で食べちゃっていいのかなー?」


エレベーターが下りていくのを感じながら、は幸せそうに呟いた。

言葉とは裏腹、遠慮なく肉は全て食べきった。



――チン



エレベーターが止まった、B100の文字が目に付いた。


・・・勢いで来ちゃったけど、今更恐いな・・・。


「・・・どうしよう」


体力には自信があるってほどあるわけじゃない。

持久走は嫌いだったし、どっちかといえば短距離派だ。

更に言えば球技の方が好きだ。


人が死ぬ場面なんて一度も見たことがないし、みたくもない。

血だって見ることは嫌だ。



「・・・でも」



ごくりとつばを飲み込んで扉の前に立つ。



・・クラピかとキルアとゴンとそれからレオリオに会いたいんだもーん!!











扉が開いた。
















こ、恐ッ!!

恐いよ恐いよ怖いよ!!

漫画でも恐ろしいなとは思っていたけど、現実とは比べ物にならないな・・・。

・・・なんか目で殺されちゃいそうだよ!



恐る恐る暗い地下道の中に足を踏み入れる。

拳をギュッと握り締めながら。


みみみんな早く視線を逸らしてー!!





「ハイ、番号札」





なんとか番号札を受け取った。


・・・303。

まだ、ゴン達は来ないか。

でも、キルアにヒソカにイルミなどなどはいるんだよね・・・!


ちょっぴり期待に胸を弾ませながら、壁際に歩いていく。

少し休憩して、頭の中を整理させたかった。



・・・私、そういえば制服着てる。

しかもこれは私の中学校のじゃなくて受験した高校のだ。

なんだか縁起がいいな、受かったのかな?

あ、でも私死んじゃったんだっけ?!

うーん・・・でもよくある異世界トリップ〜みたいな好都合な展開なのかもしれないよね。

うん。きっとそうだ、そうしよう。

ここの高校の制服可愛くてよかった!


・・んぅ?でも待てよ? 私何にも持ってなくない?

お金も・・武器も・・替えの服も・・・!!

でででも異世界トリップならきっと何か私持ってるよね、うん。

特別な力とか・・特別な武器とか・・・。


ガサゴソとポケットの中を探る。


「あ・・!」



手に触れたものを取り出してみると、




「ピアノ線・・・?!」


ぐるぐると束になったピアノ線が発見された。





「・・・かっこいい!!」


でも使い方分からない。最悪の展開だ。

はぁっと小さく溜息をついていると・・・誰かが近くに来た。

とっさにキルアだと思って勢い良く顔を上げると、



「やぁ、新顔だね」



トンパのやろうだった。




























主要キャラが出ないまま3話に突入します!
(最悪だな)



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