「見つけたわ・・・貴女ね!!」
「・・はい?」
「最近、私の・・・・キャッ私のって言っちゃった!
私の私の、私の銀さんに色目を使ってる女っていうのは・・・貴女なのね!!」
それは銀ちゃん達が仕事で出かけている静かな午後
突然現われた、お客さんでした。
第6訓
可愛い子には留守番させちゃ駄目だな
「・・・色目?」
突然屋根をぶち抜いてやってきた、眼鏡の女の方。
最初に『私はさっちゃん!!さっちゃんって呼んでね!』と叫んでいたのでさっちゃん呼ばせてもらうことにします。
「そうよ・・私と銀さんは納豆のねばねばのように、納豆を食べた時に残るあの臭いのように・・深く結ばれていたの!!」
涙を交え、演技かかったように熱弁をふるうさっちゃん。
が、言っていることは意味不明。
だが、今この場に唯一のツッコミ担当新八もいず、その様子を真剣に見つめる。
「なのに・・なのに・・・うぅ・・!」
「・・・さっちゃんさん・・!!」
ガバッとさっちゃんに抱きつく。
その目からはボタボタと涙が零れている。
「ツ・・辛かったんですね・・ッ、わ・・私・・のせいで・・泣かないで・・くだひゃッ・・い」
さっちゃんに抱きついて、嗚咽交じりに必死に訴える。
そんな純粋なに誰が嘘をつけよう。
誰がいちゃもんの一つでもつけてやろうなんて思おう。
「・・・・。・・可愛いわ、それにとってもいい子なのね。気に入ったわ」
「・・・ふ・・ぇ?」
抱きつくの肩を両手で掴み、の顔を見つめるさっちゃん。
その眼鏡がキラリと怪しく光った。
「私がを銀さん好みに変身させてあ・げ・る!」
「・・・・?」
「ただいまー、おーいー・・銀さん帰ってきたぞー」
「ー!神楽と眼鏡も帰ってきたアルよ!」
「あぁ・・・もう眼鏡でいいですよ」
いつもはすぐに走ってきて笑顔で“お帰り”と言いに来るが来ない。
3人は少し首をかしげながら玄関のドアを開けた。
「あぁ?・・・んで、てめぇがいるんだよ」
泣き崩れるさっちゃんがいた。
「あ!乳デカくの一アル!・・・で、わたしのはどこアルか?」
「うぅ・・私の銀さん! が・・私の可愛いが・・・!!」
「えぇ!?ちょ・・鼻水つけんなよぉお!?」
新八に抱きつき、もう涙と鼻水でぐちゃぐちゃしているさっちゃんは叫ぶ。
すでに銀さんもも自分のものらしい。
「いや、銀さんこっちだからね。で、はどこ」
「そうよ・・泣いてる場合じゃないわ・・グズッ・・は・・・攫われたわ」
「「「・・・・ええぇぇえぇぇぇえええ!!??」」
「だ、誰にですか!?」
さっちゃんの肩を揺さぶりながら、半狂乱に叫ぶ新八。
神楽と銀さんは戦闘態勢に入っていた。
「あれは・・・高杉晋助」
「「「高杉!?」」」
「ごめんなさい私がいながら・・・。の可愛いメイド服姿にうっとりしてたら・・・」
「「「メ・・メイド服ぅぅう!?」」」
三人は声をそろえて叫びまくり。
顔はもう崩れまくり。
「な、お前・・なんで高杉の奴が・・・ってかメイド服ぅぅう!?」
銀さん頭を抱えて男の夢爆発中。
「銀さんを喜ばそうと思ってに着せてあげたら・・もう可愛いのなんのって・・・死ぬほど可愛いわ。」
ポッと顔を染めるさっちゃんを羨ましく思いながら、考えるはの逸早い奪還。
そして・・・のメイド服を堪能すること。
「メイド服のはわたしが助け出すアル!!」
「いやここは皆で探した方が速いですよ!!」
「そうでィ、ここは皆で探すべきですぜ!!」
「「「・・・・・・・」」」
もう当たり前のようにいた真選組、沖田。
「の救出に高杉が関わってるなら、なおさらここは真選組の出番ってことだな」
ニヤリと笑うのは真選組、土方。
「お・・お前ら何時の間に入ってきたんだよ!? 不法侵入で訴えるぞコラァ!?」
こいつ等なんかにのメイド服見せてたまるかと、銀さん半ば狂い気味。
「しかーし、万屋の旦那。アンタ高杉の居場所知ってんのかィ?」
「「「教えてください、王子様」」」
ニッと勝ち誇った笑みを浮かべる沖田に、万屋総出で土下座。
・・・こうして奪還計画(プロジェクト)が始動した。
お久しぶりな更新・・・(もう毎度だね)
アンケートでは二位だった銀魂!
更新していきなりヒロインちゃんさらわれちゃいましたよ!!
それでは、次回お楽しみに!