子供みたいに笑う
君の笑顔を
壊してしまいそうで
二度と
俺の名を呼んでくれなそうで
それが恐ろしくて・・・
a Sense Of Distance
「ラービッ!どしたの?」
「ん?んぁっ!?」
いきなり至近距離で映ったの顔に驚きラビは椅子ごと後ろへ倒れた。
バターンという大きな音が部屋中に響く。
「えぇ?!そんなに驚かなくても・・」
「いっつ〜〜」
ラビはずり落ちてしまったバンダナで目隠し状態になっている。
「ご、ごめんね・・」
はラビの横にちょこんと座りラビのバンダナを目の上からそっと外した。
ラビと目が合う。
しかしラビはパッとすぐに逸らしてしまった。
「・・・」
「・・・」
目を泳がせるラビと
きょとんとしている。小さな沈黙が流れた。
「・・・」
「・・・怒ってる?」
倒れたまま起き上がろうとしないラビに不安そうな声で聞く。
ラビは別にと言っただけだった。
「・・・・・・・・」
ラビの素っ気無い態度にはだんだんとイライラしてきていた。
「ラビ」
「・・・」
「ラービ」
「・・・」
「・・馬鹿ラビ」
「・・・」
「・・・」
がたっと立ち上がりはラビの腕をグンッっと引っ張った。
当然の力でラビが起き上がれるはずもなくは大きなカブを引っ張る状態だった。
「ラ〜ビ〜・・・」
「・・・」
しかしラビは逆に脱力して体重をかけていた。
の顔に怒りが完全に表れる。
「・・・もういいよ。ラビなんか。そんな拗ねっ子ラビなんかつまんないよーだ!!
バイバイ、私アレン君とこに遊びに行って来る!!」
ラビの腕をパッと離せばバタッと重力のままに倒れる。
そんなラビを後目には部屋のドアへ向かってドスドスと大股で歩き出した。
「・・・こと・・・ったんだ」
の足が止まる。
「・・へ?」
ラビはまだ倒れたままだった。
「俺のこと・・嫌いになったんだ」
思いもしていなかった、ラビの言葉。
「え・・?」
「・・・。この間、聞いたんさ・・。とアレンが話してるとき」
俺は任務が終わって帰ってきたときだった。
『あ、じゃんvー・・・』
その時はアレンと話していて、俺には気づいていなかったっぽい。
『え?・・ラビ?・・あぁダメダメ。もう飽きちゃったもん』
『え?!そうなんですか・・・?』
『うん・・そのうち言わなきゃね』
『・・・じゃあ神田なんてどうですか?』
『あぁ!いいかも!』
『・・・』
俺はそのまま声をかけずに部屋へ戻った。
ラビはドアを開けようとしていたの上に覆いかぶさるようにしてドアを押さえつけた。
ラビを恐いと一瞬思った。
「・・は俺のこと飽きちゃったんだろ?」
真剣なまなざしのラビ。
しかし
「・・・っぷ」
「!?」
「アハハハハ!! ラ、ラビって、か・・かわいいー」
「な!?何笑ってんさ?!」
「・・・ハハ、だって、あれゲームのこと、だよ?」
「・・へ?」
きょとんと目を丸くするラビが可愛くてまたはクスクスと笑う。
「あの、この間コムイ室長に借りたゲームあったでしょ?あれ、ラビあきたっていってたじゃん、
だからラビ誘っても駄目だねって。神田でも誘えば面白い反応するかもでしょ?って」
そこまで話すとラビはとてもまぬけな顔をしていた。
そして
「じゃ、じゃあさ、『そのうち言わなきゃね』ってのは・・?」
「『ゲーム違う人に貸しちゃうからね』って言わなきゃねってこと」
ぱちくりとしたラビと
笑いをこらえているがしばらく見詰め合う。
「・・ぷっ、ハハハハハ!!」
が笑い出すとラビはへなへなと床に座り込んだ。
「な、な〜んだぁ〜〜・・・」
「ラ、ラビは私がラビのこと飽きて神田とか、ア、アレン君のところにでも行くと思った、の?」
はまだ笑いながら面白いものでも見つけたようなキラキラとした目で、ラビに聞いた。
「え?・・いや〜違うさ〜・・」
ラビの目は部屋の中の見えないものを追うように泳いでいる。
「あ〜やし〜!ラビのやきもち焼きだ!」
は楽しそうに言いながら、座り込んでいるラビの前にちょこんと座った。
ラビは少し顔を紅くして頭をぽりぽりとかいていた。
「拗ねっ子ラビ!勘違いラビ!・・・・・驚かせないでよ」
の声色が変わった。
ラビが見たのは笑顔をつくったままのの涙。
「・・?」
「ラ、ラビに嫌われちゃったのかと・・思ったじゃん・・」
必死につくられてる笑顔はもうすぐで壊れてしまいそうで、壊したくなかった。
頬に伝った一筋の涙をそっと手でふきとり、明るい声で言う。
「!!」
「・・・ん?」
「ちゅーしよっか♪」
の目が大きく開いてラビを見つめ返す
そしてふっと細めた。
「うん、・・いいよ」
ラビの首に手を回しぎゅっと抱きしめる。
バンダナがないせいで髪の毛が頬に擦れてくすぐったかった。
ラビの手が自分の背中に回ったのがわかった。
そして一度身体を離し
見つめあった後、唇と唇を重ねる。
ラビの頬にそっと手を当てる。
触れ合っていた唇が一度離れ、角度を変えてまた重なる。
ラビの舌がゆっくりとの唇を割って侵入してきた。
「っ、・・んっ・・ふ・・」
今までにないキスに戸惑いながらも
それでもラビが愛しくて、受け入れる。
ラビの舌が自分の舌と絡み合いそして歯列をなぞる。
唇が離れると、二人の間には銀色の糸が伝っていた。
「・・んっ・・っ、はぁ・・はぁ」
かぁっと顔を紅くする。
ラビはそれを可愛く思った。
「あれ〜?、顔真っ赤さ?」
ニヤニヤと面白そうに笑っているラビを
怒っているような、恥ずかしがっているような、なんともいえない表情で見返す。
「〜〜・・っ、今度はいじわるラビだ」
「そうさ〜。だからをいただきっ!」
「え、ちょ?!馬鹿ラビ!」
抱きつこうとしたラビをひょいとよけ、
「さ〜てと、私は神田のとこにでもゲームしに行ってくるね〜」
と立ち上がった。
「え?!?!待つさ!ごめんって」
あわててラビがの手をつかむ。
振り返ったはちろっと舌をだして
「嘘だよ〜ん。今日はラビとずっと一緒!」
といたずらっぽく笑った。
「〜〜・・意地悪さ〜」
そう言ってを抱き上げた。
愛してるさ
誰よりも
だから絶対
誰にも渡さないさ
俺の大切な
ラビ甘夢ときてみました。
最近全然書いてなかったな〜と思いつつ。
連載の方は全然進んでないですね・・ハハ☆
連載じゃないじゃん!(独り突っ込み