朝の光がガラスを通り抜け部屋へ差し込む。

カーテンのついていない部屋内は照らされるがままになっている。

空を飛んでいったのは鳥・・・ではなくゴーレムだった。



















第二夜
  
朝、目覚めれば






















「・・・んっ・・・ふわぁあぁ・・・。よく寝た・・・」

わしゃ

「わしゃ?」

うーんと伸びをしたときに左手に感じた感覚をそのまま口に出す。



左手には人の髪。



「ひ?!ひぇぇえぇぇええ?!」

ぎょっとして後ろにすっ飛ぶように後退する

ベッドの端まで来てバンッと壁に激突した。

「な、なな何?!髪?!」

赤色の髪の塊。よく見てみれば髪の下の方の布団は膨らんでいて、そこに人が寝ていることを示している。


だだ誰?!何で私の部屋に?!え・・・ここもしかして私の部屋じゃない?!

いやいやここは私の部屋に決まってる。だってほら私の服がそこにかけてあるし、そこの絵だって私の部屋の。

・・・じゃあこの人は誰・・・?


「・・・」


・・・あ。赤い髪ってラビしかいないじゃん・・・。



「ラ・・・ラビ?」

上から顔を覗き込ませるとそこには予想通りラビが寝息を立てていた。

「・・・ラビ。ねぇラビ!起きて・・・なんで私の部屋に」

コンコンッ

ー?起きてる?朝早くからだけど任務だって、兄さんが・・・」

突然のノック音とそれに続くリナリーの声。

びくっと動きを止めドアを見つめる


  やばっ!!!!

何、この最大のピンチっぽいの?!


「ラ、ララララビ!!お、オキ起きッ」

「朝からうるさいさ〜・・・」

ラビをゆっさっさと揺らしていた手が引っ張られ

「むほっっ!?」

布団の中に引きずり込まれた。



「?!・・・?!『むほっ』ってどうしたの?!」


バタンッ!!


「―――――・・・?!」



リナリーの目に映ったのは

平然とを抱きしめながら寝ているラビと

「んんん゛ーーっ!!」ともがいているの姿。




「え―・・・?」



そのままリナリーはドアをパタンと閉めた。



の耳にはドア越しに「イノセンス発動!!」と叫んで

どこかに走っていくリナリーの声が聞こえた。



「・・・・・・」

もがくのをやめる


―・・・あぁ誤解された。

「んッ・・・あれ?・・・何してるさ?」

「〜〜ッ何してるさ?じゃないよ!!ここどこだと思ってるの?!」

「へ?黒の教団・・・?」

「〜〜〜ッ。そうじゃなくって!!この部屋!!私の部屋!!」

「え?あぁごめんごめん♪」

笑顔でへらへらというラビ。

それをはきっとした目で睨みながら

「それから離してっ。もう!リナリーに誤解されちゃったよ!!」

とラビの腕を引き離す。

「いやさ〜!抱き枕みたいで気持ちいい〜♪♪」

「なっ?!抱き枕?!」

余計にギュウッと抱きしめて今度は足でまではさんできた。

これじゃあ本当に抱き枕じゃんか・・・。






バダンッ!!





「「
っ!!」」





ドアを壊しそうな勢いで入ってきたのは神田とアレン。それとリナリーだった。

「神田さん?!アレン君?!それにリナリー・・・」

顔だけをこちらに向けながら驚いた風に言う




驚いたのはこっちだ。

リナリーがいきなり食堂に突っ走ってきて

「か、神田!!アレン君!!がっ・・・ラビと寝てる!!」

なんて叫ぶもんだから

俺ももやしも食べてたもんを盛大に吹き出しちまった。





「あはは♪やばいさっ」

のんきに言うラビ。

「こ、これはぁ誤解ですっっ」

あわあわと必死に訴える




「ラビ・・・死ね。抜刀!イノセンス発動!!」

「ラビ・・・見損ないましたよ。イノセンス発動!!」

「ラビ・・・私のを・・・。イノセンス発動!!」




「・・・え?みんな・・・?」

やばいっ?!みんなおかしい!!・・・特にリナリー。




「はは、やばい?」

へらっとラビが笑う。


あぁ。私の部屋が壊される・・・。









どっがあぁぁああん!!!











朝から忙しくなりそうです・・・。














D.Gray−man連載二話目!
やっとサイトが本格的に出来てきたので色々なサーチ・検索サイト様に乗せていただきました。
そしてお客様も来てくれた・・・^^
という喜びから一気に書き上げました。
なんだかあんまり甘くないですね・・・。
甘くなるよう頑張ります。
様これから大変ですよ(笑)