【蒼華様より



かっこつけようとして

失敗して

迷惑かけて

心配させて

それでも見捨てないで

真剣に想ってくれるお前が

俺は大好きなんさ


Concern


丁寧に消毒を施され

バンダナの代わりに包帯を巻かれた頭。

頬の辺りにも絆創膏がはられて

我ながらかっこ悪い格好だなぁとおもっつつ

おとなしくソファーに寝てる。

いつもとは違い口数の少ない

しかも、笑顔なんて無くて雰囲気もかわいくて柔らかなものではない。

むしろぎすぎすしてて、居心地が悪い感じだ。

「何怒ってるんさぁ?」

「自覚無いんですか。」

「怒った顔も可愛いさぁ〜v俺ますます惚れちゃうかも。」

「ふざけたこといわないでじっとしててください。」

あちゃぁ・・・コレは相当怒っているに違いない。

いつも笑顔な彼女だからたまにしか見れない

このレアな表情が見れたなんだか得した気分になったけど

それでも冷たくされるのはなんか嫌だ。

てきぱきと救急セットを片付ける彼女の首に腕を絡める。

「なぁ 、こっち向いて・・・」

「邪魔しないでください。」

「・・・は・・・い。」

俺はすぐさま手を離し、元の位置におとなしく座る。

一瞬見えて瞳とか、言い方とか・・・

明らかに怒りがこもった声色とか・・・

ある意味リナリーよりもこえぇかも。

原因は俺。

ジジイから逃げている最中、槌を伸ばしたら勢いよくガラス窓に突っ込んだ。

ちょうど居合わせたののまん前で。

顔を真っ青にして叫ぶもんだから

ちょっと可愛いなとか想ったんだけど

でも、ガラス窓に勢いよく突っ込んだのに無事なわけが無く

しかも運悪くバンダナを取っていたもんだから

顔中血だらけだった。

心配を通り越してご立腹な彼女

なんだか大切にされてる気がして気分はよかったが

此処まで説教モードかつ冷たくあしらわれると

なんだか不機嫌になっていく。

「ガラスの破片、入ってないといいですね。」

「んーへいきじゃん?」

「私、専門じゃないんで応急処置しかできないんですから。」

「平気だって、 の愛の介抱があればv」

「ふざけないでください。」

「・・・冷たくねぇさ?」

「毎回毎回迷惑かけるラビさんがいけないんです!」

「いいじゃん、手がかかるほうが飽きないさぁv」

「・・もう知らないです。仕事に戻るんで、ちゃんと医務室行ってくださいよ?」

「なんだよ、もうちっといてくれさぁ。どうせしごとっつってもお茶くみくらいしかねぇだろー?」

今の一言は、ちょっと余計だったかも

なんて想ったのは後の祭り

明らかに怒った顔でこっちを見てくる

此処まで不機嫌なのも珍しい。

虫の居所が悪かったのだろうか?

それにしても、このまま怒らせるのは、なんだか危険そうだ。

「お茶くみってなんですか!あたしだってちゃんと仕事してるんですよ!!!」

「イヤーだって俺が行くといっつもみんなにコーヒー配ってる姿しか・・・」

「資料もまとめだってやるに、武器開発だってしてるんです!!

それなのに・・・ラビさんってば、私のこと、役立たずだと思ってたんですか?」

「な、何もそこまで言ってないさぁ・・・」

「もうラビさんなんて知りません!」

「ちょ、 !まてさぁ・・・なんかあったんかよ。」

思わす彼女の白衣のすそを掴む

彼女は振り返りもしないで立ち止まった。

声のトーンか少しおちる。

やはり何かあったのだろう。

「いいんです、もう。」

「なんだよ、いえさぁ。」

「どうせ・・・役立たずなんです!!!」

「そんなこと無いから。どした、誰かになんか言われたのか?」

「科学班て一体なんなんでしょうね。」

「え?」

「安全なところにいて、それでも、より多くの人が帰ってこれるようにってがんばって・・・

でも、届かなくて・・・心配だけど、どうしようもなくて・・・どうせ役立たずなんです。」

「そんなことないさぁ。・・・だれかに嫌味でもいわれたんか?」

コクリ。

そう頷く彼女。

きっとファインダーかなんかに科学班の仕事は楽だとか言われたんだろう。

そうゆうのを気にするヤツだっけな。

「気にすんなって。お前たちががんばってるのは分かってるからさ。」

「確かに少し不器用ですけど、科学班として、がんばってるんです・・・。」

「知ってる。俺は科学班が役立たずなんておもってないさぁ。」

「・・・なら、仕事増やさないでください!」

「へ?」

「窓とか壁とか、ラビさんが帰ってくるたびにどっか壊れてるんです!!

自覚持ってくださいよ。裏では破壊神と言われてますよ。」

「マジ?」

「迷惑なんです!!ほんと。いい加減にしてください!」

おぃおぃ

なんだかやっぱり虫の居所が悪いみたい

こんなに喜怒が激しいなんて珍しい。

さっきまでもいい雰囲気なんてかけらものこっちゃいねぇ−し

空気読んでよ・・・ておもう。

せっかくムーディーだったのにを壊すなんて

愚痴っぽいことをこうがーっといわれるとさすがにへこむ。

すると急に が黙り込む。

ものすごい勢いと剣幕で言いたいことを一体状態から一変

うつむいて急に表情が曇る。

「・・・心配なんです。」

「?」

「毎回、心配なんです。ラビさんのことが。」

「平気平気。俺強ェもん。」

「強いのは知ってますよ。でも今回みたいな・・・危なっかしくて。張り裂けそうなんです。胸が。」

・・・。」

「だからもう、こんなことで怪我したりしないください。」

「分かった。ごめんな。」

「謝るくらいなら、こんなくだらないことで心配かけさせないでください。」

「・・・了解さぁ。」

優しく彼女の頭に手をおく。

すると、にこりと微笑んでくれた。

何分かぶりなのになんだかとても長い間見てなかった気がする。

「やっぱり、 には笑顔が一番さ。」

「じゃぁ笑ってます。」

そっと抱きしめて・・・微笑を返す。

腕の中ではじける笑顔。

かわいいことを言いながら笑ってくれたら

俺もがんばんなきゃとおもう。

次に帰ってきたときもその次も

お前が心配なんて必要なくなるように

元気な姿で戻ってきてやるよ。

それが俺に出来ることだから・・・。

そう心に誓いながら可愛い恋人を腕の中にぎゅっと閉じ込めた。

END

16000 hit 伶様に捧げます。






<伶>
もう、嬉しいですvv
私のためにこんな素敵な夢を買いてくださったなんて(感涙)
ラビとラブラブ・・・(鼻血
蒼華様、本当にありがとうございましたvv


夢から覚める